蓮華温泉~白馬岳~雪倉岳~朝日岳周回縦走
      
帰途、伊吹山へ (2016年07月18日~23日)

 蓮華温泉は、新潟県糸魚川市にある温泉で、白馬岳・朝日岳の登山口になっています。
蓮華温泉をベースに、白馬岳から雪倉岳~朝日岳を周遊するコースは、高山植物が綺麗で花の山旅が出来ると聞いていて、花好きの山ふたすじの希望で今回出かけることにしました。
※蓮華の地名は、糸魚川の漁師が船で沖に出て、この北アルプス一帯を見た時にハスの花に見えることからこの名がついたそうです。その昔、白馬岳のことを大蓮華山と呼んでいたそうです。

 伊吹山は関西を代表する人気の山で、深田久弥氏が選んだ「日本百名山」1つであり、近江の最高峰。
岐阜県側の関ヶ原からドライブウェイが山頂近くの9合目まで走っており、帰途に立ち寄りました。

 計画に当たっては、今回も山中での山小屋の混雑が比較的少ない平日になるようにし、また登山口までの移動は、マイカーを利用して登山開始前後は今回も車中泊することにしました。
車中泊は夏季は標高が低いところでは暑いので、標高が高いところを選んでいます。蓮華温泉の駐車場は標高約1470mで快適でした。
 伊吹山下山後は近くの道の駅「伊吹の里」で車中泊しました。ここは標高が低くく暑いのではと思っていたら、当日は風もあり涼しく快適でした。

今回見た山野草はこちらからどうぞ。
今回歩いたコースの概念図
今回歩いたコースの断面図
蓮華温泉~白馬岳~朝日岳周回断面図
第1日目 07月18日(月)  移動日
 自宅を5時に出て、八幡ICから高速道路に乗り、約980kmを休憩を取りながら走り、糸魚川ICを16時30分頃降りました。
糸魚川ICから蓮華温泉迄は約42㎞と離れていて1時間20分以上かかります。ICを出て途中のコンビニで、夕食・翌朝の朝食、更に昼食等の食材等を購入しました。ここから一般道路を146号線経由(千国街道(糸魚川街道))を走り、途中平岩で375号線に入り、平岩駅前で更に右折し県道505号を蓮華温泉に向かいました。この日は登るにつれて霧が濃くなり細心の注意をはらって車を運転、18時頃に蓮華温泉に到着車中泊しました。
蓮華温泉の駐車場。
駐車場にはトイレもあります。 
第2日目 07月19日(火)
 蓮華温泉(1470m)5.30→7:40天狗の庭7:45→9:20白馬大池山荘(2370m)9:50→11:50小蓮華岳(2769m)
 12:10→12:53三国境→13:50白馬岳(2932.2m)13:55→14:05
白馬山荘(2832m)
蓮華温泉の駐車場で準備を済ませて出発。登山口は蓮華温泉ロッジの裏にあります。ここで水も汲めます
温泉の硫黄の匂いの中沢筋を進み、樹林帯の登山道に入る。

左が露天風呂、右が登山道。
明日歩く雪倉岳や朝日岳の山脈が見えていました。 


暫く歩くと展望が開け、天狗の庭に出る。
ここからも雪倉岳や朝日岳が良く見えました。
しばらく樹林帯の道を進むと、開けてきて、目の前に素晴らしい展望広がってきます。

大きな池と稜線のコントラストが素晴らしい白馬大池に着く。
白馬大池からは素晴らしい稜線歩きになる。少し登り振り返って見た白馬大池。 
所々で高山植物を楽しみながら、先にそびえる小蓮華岳を目標に登る。
ライチョウです。子供は撮りそこないました。 
気持ちのいい稜線を歩くと小蓮華岳に着く。
ここからは白馬岳の全貌が見えて来るはずですが、ガスで完全には見えませんでした。
砂礫とガレの岩稜帯の気持ちのいいなだらかな下りと登りを進むと、ほどなく雪倉岳と白馬岳の分岐の三国境に着く。  
しばらく進むと岩場になり、落石を注意して登り、時折立ち止まり、景色を楽しむ。

さらに岩とガレの多い岩稜帯を進むと、白馬岳が見えてきました。
白馬岳山頂。 

白馬岳は北アルプスにデビューした18年前の8月に来たことがあります。
今はとても無理ですが、この時はテントを担いでいました。(^^♪
白馬岳山頂からの展望。


山頂は風も強く、気温も低いので、展望を楽むのもそこそこに、白馬山荘へ向かいました。

白馬山荘から見た暮れゆく空が綺麗でした。 
第3日目 07月20(水)
 白馬山荘5:26→5:45白馬岳6:30→6:22三国境→7:55雪倉岳避難小屋8:12→8:52雪倉岳(2610.9m)
 9:10→11:10水平歩道分岐11:15→13:30
朝日小屋

白馬山荘前から見た夜明けです。中央付近の丸いものは満月です。
白馬山荘から白馬岳に登り返し、三国境に下って行く。
三国境からはザレの下りを急下降していく。

画像は今日歩く山脈です。 
蓮華温泉への分岐(鉱山道) 右側を途中に見て通り過ぎていきます。
鉱山道は、秋の紅葉時期が良いとの話を聞きました。
降りきればしばらくはフラット基調の細かいアップダウンの歩きやすい。
トラバース気味に進んでいく。
画像中央付近に避難小屋が見えています。 
避難小屋は立派なつくりでトイレもありました。 
避難小屋を通過し雪倉岳の登りに入る。 
ライチョウの親です。 
ライチョウの雛です。 

岩稜帯の急登を登っていくと、視界が開けてきて、雪倉岳山頂(日本200名山)に着く。
山頂のパノラマも素晴らしい。中央が白馬岳その右が旭岳です。右の方には剱岳も頭を覗かせていました。
これから向かう朝日岳とその左手に微かに朝日小屋が見えました。

ここから、ガレとザレ場の下りに入る。

雪倉岳~朝日岳で、花に囲まれ花を楽しむなら絶対ここという評判を聞いて今回の山行を計画しましたが、期待を裏切りませんでした。
木道に入り、しばらく進むと、朝日岳の直登と朝日小屋との分岐に出ます。

ここから朝日小屋への水平道をいきます。ここを歩かれた人達から水平道といっても結構アップダウンがありきつかったとの声もあるようですが、最後のところがきつかったです。(^^♪

画像はつばめ岩です。
朝日小屋(2150m)は白馬よりも静かで、非常に純粋に山を満喫するならいいとの評判を聞いていました。
管理人さんのお人柄、気配り、そして食事も美味しくて、本当に素晴らしかったです。
夕食も手作りで非常に美味しかったです。 
第4日目 07月21日(木)
 
朝日小屋6:00→6:55朝日岳(2418.3m)7:02→7:30栂池新道分岐(千代の吹上)7:40→9:11五輪の森
 →09:55花園三角点(1753.3m)10:00→11:15白高地沢11:30→12:29瀬戸川橋13:10→13:22
 兵馬の平14:00→14:18蓮華温泉ロッジ
朝日小屋の朝食です。
朝日小屋前広場から見た朝日岳です。
朝日小屋からは急登を登って行く途中振り返って見る朝日小屋方面です。

歩きやすい樹林帯の中を抜けていくと少しづつ明るく開け始めてきて、程なく朝日岳の広い山頂に着く。
山頂からは急な滑りやすい岩場になり、転倒しやすいので、気をつけて下る。
未だ雪渓が残って綺麗でした。
画像は栂海新道分岐のある吹上のコルです。
ここは携帯電話が通じやすいそうです。

ここの下りは長く、途中何回か沢を横切りながら進む。
五輪高原の湿地を抜けていくと、
カモシカ坂の急下降になります。ここを降り、なだらかな下りの後また下りに入り、降り切ります。
白高地沢の橋です。
ここで休憩していきました。
瀬戸川橋。
このコースのキツイのはここからで、下りの足に完全に慣れているとことろで、最後蓮華温泉まで登り返す(約300m)ところです。

急登を突き上げると兵馬ノ平に出ます。すごく良いところです。
そこからしばらく登っていくと林道に出ます。
ここまでくればあと少しです。
蓮華温泉到着。疲れと汗を蓮華温泉ロッジで入浴して流しました。

蓮華温泉駐車場の車中泊は山の中の一軒宿のため近くにコンビニ等はありません。そのため下山後は蓮華温泉ロッジ宿泊することにしました。
第5日目 07月22日(金)  
 朝7時頃に蓮華温泉を出発、糸魚川ICから高速道路に入り、次の目的地の伊吹山へ向かいました。
今回は九州への帰路に立ち寄るので観光方々、山野草で有名な伊吹山に立ち寄ることにしました。
高速道路の関ヶ原ICを出て、伊吹山ドライブウェイを走り、山頂直下の駐車場(1260m) へ行きました。
ここから山頂(1377m)間では西登山道コースで約40分、下りは中央登山道で約20分という登山ならぬ、ウォーキングコースもどきでした。
山頂した駐車場です。
西登山道コース入口。
山頂の日本武尊の石像
山頂標識 
山頂で昼食を食べていると、キツネが近寄ってきました。
そして物欲しそうな様子でこちらの方を見ていました。
油断したら未だ食べていないものを盗ろうかという目つきと構え?でした。 
下山後伊吹薬草の里文化センター内の「いぶき薬草湯」に立ち寄り汗を流しました。
道の駅旬菜の森(標高167m)で車中泊しました。
高度が低いので暑いのではと心配していましたが、この日は風もあり非常に涼しく楽でした。
道の駅の目の前に伊吹山が見えました。 
第6日目 07月23日(土)
  道の駅を朝5時に出発し関ヶ原ICから高速を走り、15時過ぎに帰宅しました。
今回見た山野草はこちらからどうぞ。
今回の山行を終わって
 梅雨明けの時期を狙って、そして土日の人の多い日は山小屋の混雑から逃れるためるには、出かける日を決めるのが難しいですね。
現地の天気予報と睨めっこしながら予定を2度も変更して、最初の予定を急遽繰り上げて出発しました。
その結果天候にも恵まれて楽しい山行が出来ました。\(^o^)/

又、出発した後、車中泊に使用するシュラフと枕を忘れていることに気づきました。
雨具等を着れば大丈夫だろうと思っていましたが、蓮華温泉は標高1470mのところなので、朝方少し寒さを感じました。(-_-;)
以降注意しなくては・・・。(*^_^*)

最近では小屋も予約していないと泊れない所もあり出かける日程を決めるのが大変です。
車中泊の場所を決めるのが夏は標高が低いところでは暑いので難しいです。

それにしても、次から次へと姿を見せてくれた高山植物の山野草には花好きのパートナーの山ふたすじは大満足をしていました。
そして、次の様に語っていました。
山歩きの大先輩の故・山旅人さんから、朝日岳は素晴らしい花園と聞いていましたが、ようやく訪ねることが出来ました。想像以上に水平道~朝日岳~五輪尾根は素晴らしい花でいっぱいでした。湿地も多く花の種類の多さはアルプス有数ではと思うほどで、花好きには写真の撮影が多くなり、なかなか先に進めませんでした。