祖母山系:秋霧谷の沢登り

●●祖母山系にある初級の谷を紹介します●●

祖母山九合目小屋の加藤さんが薦める秋霧谷へ行って来ました。
この谷はあききり谷、アキキリ谷など色々な表記があるようです。
我々仲間うちでは秋霧谷の呼び方で親しまれています。
このHPでは、この谷は秋霧谷の名称で紹介します。
秋霧谷は吉川満氏著の『九州の沢と源流』では紹介されていません。
最近の好天気の影響で、沢の水量は少ない印象でした。
今回、3本の滝は登らず巻いて進みました。これ以外の滝は初心者でも登れます。
最初の沢登りでこの谷を遡行するなら、沢好きになることは間違いありません。
祖母山系の谷は詰めの部分で悪場のルンゼがあります。
落石には充分注意して下さい。
●月日 2005年8月7日  ●天気 晴れ時々曇り
●参加者 <敬称略>
  九州さんらく会〜山ふたすじ・天唐渓遊・沢グルメ・みや
  同好会嵐〜YAPPY・SEGAWA・ケン・メリー・山旅人
●参考コースタイム
 ほしこがinn尾平(7:15)〜秋霧谷出合(7:35)〜100Mナメ滝入口
 (8:05)(8:15)〜休(9:25)(9:35)〜1020Mの二俣
 (9:55)(10:10)〜支尾根の台地(10:50)(11:02)〜縦走路(11:13)
 〜尾平越(11:33)〜尾平トンネル(11:50)(12:10)
 〜近道尾平入口(12:18)〜ほしこがinn尾平(12:40)
●参考ホームページ
 北九州山岳同好会嵐の祖母山秋霧谷をご覧下さい。
●ほしこがinn尾平を出発する
前夜、旧尾平青少年旅行村で
今はほしこがinn尾平に名称が変った
ほしこがinn尾平のプレハブ小屋に
宿泊する。入浴料・駐車場代・幕営代
込みで一人700円也。
AM7時15分、渓流シューズを履いて
元気に出発する。
●秋霧谷出合から入渓する
2本目の吊橋を渡り川上本谷へ!
川上本谷を横断して出合へ向う。
出発して20分で秋霧谷の出合に着く。
秋霧谷の入口は小さな谷であった。
出合の高度は620Mになる。
高度計をセットしょう。
●平凡な谷をあがる
小さな滝を数本乗り越えてから
しばらくはゴーロの谷を遡る。
●ツルツルのスラブ滝
やがて正面に写真のツルツルした
大岩のスラブの滝が現われる。
この滝は登れないので右から巻いて
滝上に出る。
●綺麗な滝を右から巻く
次に写真のトユ状の綺麗な滝がある。
右岸の草付き斜面を登ろうとしたが
苔が剥がれ易く危ないので左岸から
巻いて滝上に出る。
谷へ戻り小さな滝を数本越える。
●明るい谷で休む
出発して50分で100Mナメ滝の入口
に着く。ここは明るい広場になっている。
ここで休憩する。秋霧谷の頭上は
原生林に覆われ谷は少々薄暗い。
●名物:100Mのナメ滝
小屋番の加藤さんお薦めの100Mの
ナメ滝がある。
●綺麗な100Mのナメ滝を歩く
もう少し水量があるといいかな?
頭上の原生林は秋の紅葉の季節は
素晴らしい色に変ることだろう。
●小さな滝をあがる
同好会嵐のSEGAWAさんは
今回が初めての沢登りであった。
帰路、感想を聞いてみたら面白かった
そうなのでこれから沢登りに嵌るかも?
シャワーを浴びながら登れる滝が
沢山あるので初心者でもこの秋霧谷は
充分楽しめると思う。
●水流の中をあがる
水流に沿って次々に現われる小さな
滝を越えて行く。沢登りの醍醐味を
味わいながら進む。
●階段状の滝をあがる
秋霧谷は水流は少ないが水は結構
冷たい。二日酔いの私はゴクゴク
と水を飲みながら、皆さんの最後尾を
ついて歩いた。前夜、天唐渓遊さんは
日本酒を1升飲み干したが今日は
何ともないようだ。凄いものだ。
本物の酒豪だと感心する!
●ザイルを出した大きな滝
高さのある大きな滝が行く手を阻む。
階段状になっているので見た目よりは
易しいが念のためザイルを出して
前進する。この滝の岩は剥がれ易い
ので登攀中、岩は押さえながら前進
するようにしょう。
山ふたすじさんは今年還暦だそうだ。
この滝も難なく登攀する。何時までも
お元気で!\(^o^)/
●快適に滝を進む
SEGAWAさん以外の皆さんは
沢登りの経験者ばかりなので
小さな滝をグイグイと登っていた。
滝の高さは私には良く解らないので
このHPでは省略している。
写真を見て各自で判断して下さい。
●思い思いに滝を登る
今回の参加メンバーは同好会嵐が
YAPPYさん・ケン&メリーさん
SEGAWAさん・山旅人の5名。
九州さんらく会が、山ふたすじさん
天唐渓遊さん・沢グルメさん、みやさん
の4名。沢登りの達人である
沢グルメさんが滝を巻いていたので
どうしたの?と聞いてみると
渓流シューズを忘れて下山用の
地下足袋で遡行しているとのことだ。
私は渓流用の地下足袋を思っていた
ので驚く!
●難しい滝を巻く
YAPPYさんがこの滝に取り付いたが
水が冷たいので登攀を諦める。
左岸から巻いて滝上に出る。
ここで2回目の休憩をとる。
●ザイルを出した滝
標高1020Mの二俣まで小さな滝が
ある。カメラはザックの雨蓋に
しまっているので、だんだんと滝を
撮影するのが面倒になって来た。(^^ゞ
この滝は落口を抜ける場面が難しい
ので念のため中段からザイルで
確保して通過した。
写真はリードするYAPPYさん!
山旅人は二日酔いでYAPPYさんに
おんぶにだっこになってしまった。
何時も、ありがとうございます。(^^ゞ
●1020Mの二俣からガレ谷へ
標高1020M付近に明確な二俣が
ある。水流も消えたので、ここで渓流
シューズを脱ぎ登山靴に履き替える。
悪名高い悪場のガレ谷を詰めるので
ヘルメットはかぶったまま遡行を
続けることにした。
写真は周囲の地形を確認する沢屋の
沢グルメさん!
●詰めのガレを登る
1020Mの二俣から落石に注意
しながら、ガレ谷を20分進むと
写真左上の2本の細いヒメシャラがある。
この木から左手方向の支尾根にあがる。
人との間を詰めて落石を起こさないよう
に細心の注意を払おう。

秋霧谷の核心部はこのガレ谷かも?
ケン&メリーご夫妻はお互い声を掛け
落石に注意をしながら歩いていた。
何時もご夫妻で山へ行かれているとの
ことであった。(^^♪
●ガレ谷から支尾根へ向う
ヒメシャラの木から左上の支尾根を
目指してトラバース気味に進む。
前方上に小さな尾根がある。
この場面だけ、山旅人がルート選別を
担当する。(^^ゞ
●谷から支尾根を目指す
危険なガレ谷から開放されホットする。
あとはこの支尾根を忠実に進むと良い。
明確な踏み跡も出て来る。
●支尾根の台地で休む
小さな支尾根の台地?で休憩する。
1020Mの二俣からは急登の連続と
なるので頑張ろう。
気温も高く汗が噴出して来た。
支尾根の左手下はセンスジ谷の右俣
になるようだ。地図と高度計で場所を
確認する。九州さんらく会事務局長の
みやさんとは、球磨川源流をご一緒
したので今年2回目の沢登りだ。
●縦走路に出る
PM11時13分、薮こぎもなく縦走路に
飛び出す。ほしこがを出発してから
4時間で遡行を終了した。
皆さんの笑顔が印象的であった。
ここから左折して尾平越を目指して
皆さん元気に下山する。
●明るい尾平越
遡行中は曇りであったが
何時の間にか天気は晴れていた。
●尾平トンネルで大休止
尾平越から17分で尾平トンネルに着く。
トンネルを抜ける風が心地よいので
しばし休憩して行動食を食べる。
トンネルから車道を8分尾平方向へ
進むと近道尾平への標識がある。
ここからほしこがinn尾平へ戻った。
ほしこがで入浴してから帰宅する。