北アルブスの穂高・槍・表銀座大縦走(2000/08)
はじめに

 昨年夏、北アルプスのダイヤモンドコースといわれる、室堂・一ノ越・ザラ峠・五色が原・スゴ乗越・薬師岳・太郎平・黒部五郎岳・三俣蓮華岳・双六岳・槍ヶ岳・上高地を歩いた。
 秋には、新穂高温泉から笠新道を通り笠が岳に登り、抜戸岳・弓折岳から鏡平へそして小池新道を新穂高温泉へと下山した。
 このときに見た穂高連峰は素晴らしい眺めで、山に憧れる者なら誰しも考えるであろう「一度登ってみたい」という気持ちが湧きあがっていた。
 しかし、穂高連峰は岩稜の山で以前から非常に厳しい山と聞いていたので、山歩きを始めて6年目の中高年夫婦に歩けるものかどうかの危惧の念があった。
 妻の強い希望もあり、同じ町内のご夫妻が2年ほど前に歩いたことがあり、大丈夫ですよとの声により決行を決めた。それから近くの山でせっせとトレーニングを重ねて本番に臨んだ。
第1日目 (8月4日)
  夜行バス車中泊

第2日目 (8月5日)
 
  名古屋駅前 7:45
  名古屋 JR 08:00 → ワイドビューしなの3号
  09:59  松本 10:45 → 11:15 新島々 11:25 →
  12:35 上高地着 上高地(1500m) →
  岳沢ヒュッテ(2230m)
21時40分発の夜行バスで一路名古屋へ出発する。 名古屋バスターミナルに7時45分着。

名古屋で乗り換えて松本、新島々を経由して12時35分上高地(1500m)着。

上高地に着くと大勢の観光客で賑わう中を歩いて河童橋へ急いだ。


このころから空模様がおかしくなり始めていた。昼食を済ませ岳沢ヒュッテ(2230m)へ向けてイザ出発という頃からいよいよ空模様がおかしくなったのでザックカバー、雨具の下だけとスパッツをつけて13時25分出発した。5分も歩かないうちに雨が降り始め雷鳴も轟くようになったが、幸いに林間コースなので傘をさして雷鳴に怯えながらも登っていった。

 雨は途中から上がり、標高差約700mを登りきり15時40分には岳沢ヒュッテに到着する。

 夕方には綺麗な虹が見られた。 上高地到着時間の関係もあるが、過去の経験から山歩き第一日目は、高度順応を図るために短い行動しか従来からとっていない。
ハクサンシャクナゲ


5時27分
岳沢ヒュッテ
ゴゼンタチバナ


15時30分
岳沢ヒュッテ付近
第3日目 (8月6日)
  
岳沢ヒュッテ → 紀美子平 → 前穂高岳(3090m) → 紀美子平 → 奥穂高岳(3190m) →
  白出のコル・穂高岳山荘(2996m)
シナノキンバイ

6時23分
岳沢ヒュッテ上
 朝起きると天候は晴れであるが、ここ数日毎日午後は雷雨になっているとのことで、朝食を済まし5時55分には出発。

 ヒュッテを出て、岳沢のガレ場を渡りテント場を通りぬけ、雪渓や珍しい桜の花を見て、重太郎新道の草付きのジグザク道を登る。梯子や鎖場の急坂をぐんぐん高度をかせぎ途中の険しい岩稜帯を通り、8時18分紀美子平に着く。写真を撮影しながらにしては思ったよりは早く着いたようだ。

 紀美子平に荷を置いて、山頂を往復する。前穂高岳(3090m)山頂から360度開けた展望の眺めは素晴らしかった。

 9時52分紀美子平から吊尾根を通り奥穂高岳(3190m)向かう。この頃からガスがかかり始める。

 途中昼食休憩をして、長さ30mの鎖場を今日は天気が良いので心配ないが、岩がぬれているときはスリップしやすいだろうし、逆コースの場合は大変だろうと思いながら通過した。ここから道は急登となり、南稜ノ頭に着く。奥穂高山頂はあと一息。

 11時30分奥穂高岳着。大ケルンの上に祠が祀られ、展望案内板があった。山頂は思ったより人も少なく記念撮影もユックリ出来てラッキーだった。

 日本第三位の標高からの展望を楽しんだ後、北側に延びる稜線を下る。正面に槍が岳を眺めながら、ゆるやかに下り、谷側をトラバースし、鉄製梯子を下り12時14分穂高岳山荘の建つ白出のコルに着く。

 時間的には、鈴木さんお薦めの北穂高小屋まで行ける余裕があったが、空模様を見て予定通りここに宿泊することにした。

 部屋で荷物の整理をしていると今日も雷雨となる。後で西穂高岳から到着した人の話を聞くと近くに落雷があり恐い思いをしたとのことで、先を急がなかったことは正解であった。

 今日も夕方には雨も上がり笠が岳横に沈む夕日が綺麗で、常念岳の上には虹が見られた。
タカネヤハズハハコ

7時47分
紀美子平付近
前穂高岳より

9時00分
前穂高岳山頂
前穂高岳より

9時05分
前穂高岳山頂
ヨツバシオガマ

10時36分
前穂高岳から
奥穂高岳への吊尾根
奥穂高岳から
涸沢岳・北穂高岳

11時57分
奥穂高岳から
穂高岳山荘への途中
クモマグサ

12時6分
奥穂高岳
前穂高岳より

9時00分
前穂高岳山頂