第4日目 (8月7日) 
  穂高岳山荘 → 涸沢岳(3,110m) →北穂高岳(3,106m)北穂高小屋(3100m) → 大キレット →
  南岳小屋(3000m)
 今日も朝から晴れ上がっているが、午後の天気は前日と同じと聞く。今回の山行の核心部を通過するので出来るだけ早く出発したいと思っていたが、朝食後5時25分穂高岳山荘を出発出来た。5時40分涸沢岳着。頂上に立って振り返れば、昨日登ったばかりの奥穂高岳がジャンダルムと前穂高岳を従えて堂々とそびえていた。

涸沢岳山頂から奥穂方面

涸沢岳山頂から槍方面
 展望を楽しんだ後5時50分出発。ここからいよいよ難場がはじまる、厳重な注意をして行くことを肝に銘じながら出発。悪場の出だしは涸沢側に面した急な凹角で、これを鎖に助けられながら8m下降した。
この後も鎖場や崩壊後の浮石が多い不安定な岩場を通り、待望の北穂高南峰に着く。この頃から今日もガスがかかり始める。

 7時50分北穂高岳北峰着。次第に濃くなってきているガスで眺望は利かず。8時07分北穂高小屋を出発。いよいよ大キレット越え、北穂の北斜面を下降する。ぐんぐんと高度を下げた後、飛騨側に向かってトラバースして行き、垂直に切れ落ちた滝谷の岩場が眼前に現れた。後で聞くと、ここが「飛騨泣き」といわれる大キレットの核心部だったそうだ。(^^ゞ

多分北穂高岳(南峰)山頂から奥穂方面
 やがて狭いA沢のコルに降り、更に鎖場が続き、長谷川ピークの岩峰を越えると、なだらかなキレットの最低鞍部に到着し、ようやく緊張感から解放される。ここからの南岳はひときわ高くそびえて、迫力があった。眼前に立ちはだかる梯子交じりの急坂を登って行く頃から雨が落ち始めて慌てて雨具を着ける。暫らく登ると崖の上の獅子鼻に着き11時30分南岳小屋(3000m)着。
夕日に染まる滝谷

18時42分
南岳小屋付近
 この日も夕方には天気も回復し夕日に映える滝谷が見られた。

 南岳小屋は綺麗な小屋で、この日の宿泊者は定員80名のところ32名で、一人1枚の布団でユックリ眠れた。
第5日目 (8月8日)
  南岳小屋 → 南岳(3,033m) → 槍岳山荘(3060m) → 槍ヶ岳(3180m) → 槍ヶ岳山荘 →
   ヒュッテ大槍(2850m) → ヒュッテ西岳(2700m)
穂高岳と大キレット

5時06分
南岳小屋付近(獅子鼻)
今日も朝から晴れ上がっているが、午後の天気は前日と同じと聞く。

 朝のご来光を拝み、昨日見えなかった大キレットを獅子鼻から見て、朝食後5時50分出発。
 なだらかな南岳(3000m)の山頂を越え、右下に氷河公園(天狗原)を眺めつつ、中岳(3084m)、大喰岳(3101m)と越えて行くと槍ヶ岳(3180m)がいよいよ間近に迫る。

南岳山頂から奥穂方面

岳山頂から笠ケ岳、槍ケ岳

南岳と中岳の途中から槍方面

中岳山頂から奥穂方面
飛騨乗越からはテント場の中を縫うように登って登山者で賑わう槍ヶ岳の肩の8時20分槍ヶ岳山荘前(3060m)に到着。

槍ヶ岳山頂はガスがかかり始めていたこと、昨年渋滞して大変時間がかかったところなので、今日の午後の天気予報も考え、槍ヶ岳山頂は登らないことにして8時40分早々に出発した。

ヒュッテ大槍付近から表銀座の山々
ヒュッテ大槍付近から槍ケ岳

ヒュッテ西岳から穂高連峰を望む

西岳山頂から常念山脈を望む
チングルマ

10時14分
水俣乗越付近
 ここからヒュッテ大槍までは、高山植物も多く目を楽しませてくれ、写真撮影をしながらノンビリと歩く。

 9時36分ヒュッテ大槍(2850m)を出発。途中早めの昼食を済ませ水俣乗越を11時07分出発。

 ヒュッテ西岳まで後30分位のところで今日も雨が降り出した。12時18分ヒュッテ西岳(2700m)着。

 この日も夕方には雨も上がり西岳を往復する。
ミネウスユキソウ

11時39分
ヒュッテ西岳の下
ウメバチソウ

16時46分
西岳