第4日目 9月27日(月)
仙人温泉小屋(1550m)05:58→尾根頂上(1629)06:33→08:28仙人ダム08:45→
09:50阿曽原温泉小屋10:15(760m)→11:55折尾ノ大滝12:05→大太鼓13:11→
休憩13:15/13:25→志合谷・長いトンネル13:35→短いトンネル13:58→水平歩道終点15:16→
15:55欅平(610m)16:01→17:16
宇奈月温泉
出発を前に管理人の高橋さんと山ふたすじが記念撮影をしました。
遠くの山は白馬岳〜唐松岳へと続く後立山連峰です。

仙人温泉小屋を出発。ここから湯煙りが上がる源泉をめざして仙人谷へ下り、丸太の橋を渡って右岸へ出ます。
源泉へは小屋から5、6分で出ます。
硫黄の匂いを嗅ぎながら直ぐ下を通ります。
尾根頂上に向かっていると左手に仙人温泉小屋が見え、小屋から管理人さんが手を振って見送ってもらっている所が見えました。
尾根頂上。
しばらく登ると標識があり、ここが「尾根の頂上」?と思うほど、平坦な稜線だった。
標識があった所から10分も下ると、ハシゴが現れます。
ハシゴは垂直のように見える。
アルミのハシゴ3連と丸太のハシゴを慎重に下ると、眼下に黒部川が見えました。今日はあの黒部川の下流にある仙人ダムまで下り、そこから更に登り返さねばなりません。

ルートは次第に降下が急になり深い樹林帯に入ります。
雲切新道は、左が仙人谷、右が雲切谷に挟まれた急峻な尾根で、よくもこんな所に道を造ったものだと感心してしまう様なところにあります

やがて沢の音が大きく聞こえるようになると、ブナ林の急斜面をジグザクに下るようになる。

前方右手に大きな滝が現れました。
ここからも、まだまだロープ、鎖、階段が続きます。
仙人谷の橋を渡ると、なだらかな道になる。
しかし、この雲切新道の最後の仕上げが待っていました。

仙人ダムへ降りる垂直に近いようなアルミのハシゴです。
5、6段の連続なので緊張し注意深く降りて行きました。

このハシゴを下り、ダムの脇を通ってダムサイトへ出ると、ようやく雲切新道は終わります。
下の廊下の合流点付近。水の色が綺麗でした。
登山道は仙人ダムの管理所の建物の屋上を歩きます。

ここで昼食休憩をしました。
ここからは従来からある下ノ廊下からの道を辿って、阿曽原温泉小屋へ出ることになります。

標識に従って進んで行くと、建物の中へ入って行くので驚きます。
出口のところには、鍵がかかった格子戸から外へ出て、また鍵をかける。
鍵といっても内外から開閉できるものになっています。
これは熊の侵入防止だそうだ。
仙人ダムから管理所の建物内を標識通り進み高熱隧道をくぐる。
今度は急登に変わり、歩きやすい原生林の水平歩道を進む。

,阿曾原温泉小屋の標識を見て降りて行くと小屋に到着。
ここで休憩、行動食を食べ、飲み物を補充して出発する。
水平歩道とは、欅平から仙人谷までの約13kmの登山道で、黒部渓谷の絶壁を「コ」の字にくりぬいて作られており、標高約1000mの等高線に沿って水平に伸びています。
水平歩道は、黒部川の水力開発を目的として1920(大正9)年に第三発電所の建設資材の運搬に利用されたが、当時は今ほど道が整備されておらず、
重荷を背負った歩荷の転落事故が相次いだそうです。

阿曾原温泉のキャンプ場をまっすぐ進み、沢を2本渡る(写真左)と登りになる。鉄塔をめざして約30分ほどの登りだが、やっと登り切ったと思いきや、今度は下りになった。そしてすぐに水平歩道になる。

水平歩道なので、多少のアップダウンがあるだけかと思いきや、ハシゴの登り降りもあります。

大きな沢が見えて来た。沢へ近づくと大滝があった。標識に「折尾ノ大滝」(左の画像)と書いてあった。そして、「欅平7.3
q、阿曽原4.3q」と表示。まだ7.3qもある。
大滝の下を石伝いに渡り、少し回り込むと、今度は砂防堤が現れた(左の画像)。
その砂防堤はトンネルになっていた。砂防堤の中を歩くなんて初めてで吃驚する。
少しずつ岩場が現れ、山の斜面が垂直のようになり、テレビや写真で見た、あの水平歩道らしくなって来た。
はるか彼方に欅平の駅が見えていたので、デジカメのズーム機能を一杯に上げて撮影しました。
いよいよクライマックスである大太鼓へと向かって行く。
大太鼓。足元から5〜600mも一気に落ちている。ここから落ちたら一巻の終わりである。
よくもこんな絶壁に道を造ったものだと感心する。
対岸の奥鐘山西壁が迫って来た。
黒部の三大岩壁の一つで、「黒部の怪人」と言われているそうです。
大太鼓を過ぎても、まだ気が抜けない。水平歩道はまだまだ続く。

対岸の水平歩道です。
ガレた沢が見えてきて何処を渡るのだろうと思って近づいて行くと、手前にトンネルの入り口があり、「照明が必要」と書いてあった。

ここは早い時期には、大雪渓となっていて危険なため、手前からトンネルを通る様になっていた。

事前にトンネルがあるのでヘッデンが必要と情報を得ていたので、休憩した際にすぐにポケットがら出せるように準備していた。

トンネル内は曲りくねって真っ暗だった。しかも流水があり、天井からも水が落ちて来ていた。
絶体絶命のような崖へ出た。ここもトンネルがあった。ここは短いトンネルなのでヘッデンは必要ない。

水平歩道はまだまだ続く。「もう充分」という感じが一杯。
(-_-;)

欅平駅のアナウンスが聞こえて来て、欅平はもう近いと思うがなかなか水平歩道は終わらない。
水平歩道の終点へやっと着いた。ここから欅平の駅に急いでも約40分かかった。
ガイド本等には、水平歩道の所要時間は5時間と書いてあります。大概のコースは私たちの足では、それよりも早く着き、休憩時間込みでも大丈夫でしたが、今回は実歩行時間に5時間かかりました。
水平歩道に入る前に仙人温泉小屋から阿曾原温泉小屋迄も4時間かかるし、本当に長いコースでした。
一度歩けばもう良いという感想です。(*^_^*)

画像は終点付近から見た後立山方面の展望です。
欅平の駅。

下山して5分ほどで宇奈月駅行きのトロッコ列車が発車するので、バタバタ乗車券を求めて列車に乗り込み宇奈月温泉へ向かいました。
 宇奈月温泉に着いて汗を流そうと「宇奈月町温泉会館」に行くと照明がついていなくて、近くにいた人に聞くと今日(月曜日)は休館日とのことで愕然としました。
その方に、他の入浴出来るところ(新川荘)を教えていただき入浴(500円)、ようやくすっきりとしました。(^^♪
 入浴後、近くの道の駅へ向かい、そこで車中泊をしました。
第5日目 9月28日(火) 移動日
 早朝4時過ぎに道の駅を出発して高速道路でボチボチ帰宅の途につきました。自宅着16時45分で長い時間の車の旅を終わりました。
八幡ICについてETCの料金が平日の深夜早朝割引が適用されて、予定の金額よりも約5000円も安く表示され、思わず万歳しました。\(^o^)/
●現役の時と異なり、一旦スケジュールを決めたら出発ということでなく、天気を見て出発出来るという特
  権を利  用して、今回も毎日天気予報と睨めっこして決行しました。
  最初の予定では9月25日(日)に出発する予定でしたが、仙人温泉小屋〜阿曾原温泉〜欅平を歩く28
  日が天 気が悪いようなので、急遽1日繰り上げて出発しました。
  この繰上げは大正解で、歩く途中には1度も雨にも遭わず、天候に恵まれました。
  26日夜20時頃から27日の深夜1時頃まで雨が降っていましたが、朝には上がっていました。
●雨が降っているときの水平歩道の通行は避けた方が良いと思います。滑りやすいし、途中沢を横切る
  ときに滝状のシャワーを浴びることになります。
●今回宿泊した小屋は剣沢小屋、仙人温泉小屋でしたが、剣沢小屋は布団1枚に一人ずつで、仙人温
  泉小屋  は利用者は4名とゆったりと宿泊できました。
●食事はどちらも立派で美味しく、山ふたすじは女性にはボリュームがありすぎると言っていました。
  山から帰ると何時も体重が減少しているのですが、今回は全く変動しませんでした。

今回見た山野草たち


チングルマ

 アキノキリンソウ

チングルマ

ゴマナ?  

ナナカマド 

 シラタマノキ

チングルマ 

 チングルマ葉(霜)

 ウサギギク

カライトソウ 

 サラシナショウマ

サラシナショウマとトリカブト 

 ホソバノヤマハハコ

 チョウジギク

ダイモンジソウ 

ツバメオモトの実 

ユキザサ

オヤマリンドウ

 トリカブト

クロバナヒキオコシ?

ツクバネソウの実

イワショウブ? 

アキギリ 

アキギリ