ガスがかかり始めた韓国岳 第2日目11月16日・土・晴れ
霧島山縦走
 縦走コースとして最もポピュラーで、誰にでも親しまれるコース、えびの高原を起点に
韓国岳〜獅子戸岳〜新燃岳〜中岳〜高千穂河原へのルートで、更に高千穂河原〜御鉢〜高千穂峰を往復、全行程の距離約16km、休憩時間を含み8時間35分。韓国岳中腹から山頂付近はガスの中であったが、後はお天気も良く、視界をさえぎるものがなく、文字通り360度の展望を楽しみながらの山歩きが出来た。
 えびの高原荘を出発する頃から山頂付近にガスがかかり始めた。
登山道  えびの高原がすでに標高1200m。白い蒸気を噴き上げている硫黄山を横切る。以前に比べると噴気が少なくなっているように感じる。
ここは以前硫黄を採取したところでもあり、アチコチにその名残が見られる。

 ここを過ぎていよいよ韓国岳への登りで、20分もすると潅木帯を抜けて登山道路がパッと明るくなる。後ろを振り返ると、白煙を噴き上げる硫黄山、さらにその向こうに台形のユニークな山の甑岳(1301m)が見える。
えびの高原  また、真っ青に輝く不動池、六観音御池そして冬には九州唯一の天然スケートリンクとなる白紫池が見下ろせる。
 ここから頂上まではクマザサやミヤマキリシマの群生の中を登っていく。

 今回はガスがかかり始めたため眺望は今一であった。
 
霜で真っ白の登山道  朝の気温は2℃であった。高度を上げていくと登山道路は霜で真っ白くなっていた。途中で下山して来た人に、霧氷はついていませんでしたかと尋ねると、6合目から上は付いていましたとの答えにワクワクしながら登っていった。
 五合目ではウッスラと桜島が見えていた。
 韓国岳山頂からはお天気が良ければ、眼下に青々とした水をたたえる神秘的な池、大浪の池が見え、遠くにはキラキ輝く錦江湾に浮かぶ火山桜島が眺められる。そして天気が良い日は薩摩富士で有名な開聞岳まで見渡せる。
霧氷  今日は生憎のガスで何にも見えなかった。
 しかし、霧氷が見られたので良しとしよう。
韓国岳山頂  左の画像は韓国山頂での記念写真。
左から山ひとすじ、山一歩、H、山ふたすじ、U、Yさん。

 韓国岳の名前は、遠くは韓国まで見えるほど高いことからついたといわれているが、実際にはそのような遠くまで見えるはずもない。

 山頂の気温−3℃で風も強く記念撮影を済ませて早々に獅子戸岳へと向かう。
大幡池 韓国岳から獅子戸岳へ
 記念撮影後、一気に下ってしまうのがもったいない気もするが、下り始めて1時間15分程で獅子戸岳(1428m)に着く。目の前に大きな口をあけたような新燃岳の噴火口が見下ろせる。
大幡の池が見える
「大幡池」・・・縦走する人は見えます。韓国岳山頂標識から、縦走路は、そのまま火口縁をしばらく行って、ザレの下りになりますが、下る前によーく確認してください。気づかない人が多いだけで、見えているんです。との情報を宮崎の友人の水流渓人さんに教えて貰ったので、確認していく。
晴れ上がってきた韓国岳  暫く下っていくと突然ガスは晴れて韓国岳山頂付近もご覧の通りとなっていた。

 ここからさらに急な下りは続き、下りきったところに3方向に分かれる道がある。右は新湯への下山道で、左へ道をとるし、1時間ほどで1年中水をたたえる大幡池へと続いている。大幡池は霧島山に生息する動物たちの水のみ場と言われているそうだ。
韓国岳・獅子戸岳  まっすぐ進むと今度は急登となる。20分ほどで新燃岳(1421m)の噴火口の縁に立つことが出来る。エメラルドグリーンの火口湖があり、火口壁のあちこちから白い煙が立ち上がっている。
火口縁の登山道は平坦で、左手には小林市の町を見おろしながらの軽快な山歩きを楽しめる。
 さらに新燃岳から中岳へ向かうゆるやかなくだりの道右側の低木帯は、シカの休息地でもあるのか、群れを良く見かけるところだそうだが、今回は見かけなかった。
新燃岳山頂で 新燃岳で韓国岳をバックに記念撮影