第4日目 7月22日・木 (6.2q 歩行5時間54分)
 針ノ木小屋(2540m)05:59蓮華岳(2799m)06:59/07:03北葛乗越08:35/08:37
 休憩08:52/09:10→北葛岳(2551m)09:46/10:00七倉岳(2509m)→休憩11:11/11:16
 七倉岳(2509m)11:40船窪小屋
(2450m)11:53
針ノ木峠から急登を登り広々としたハイマツ帯に出る。後方を振り返ると針ノ木岳が朝の斜光に輝き美しい。
針ノ木岳の右隣にはスバリ岳等の昨日歩いた山波が続いている。
また峠には針ノ木小屋が小さく見下ろせる。
小高い小ピークを越えると、蓮華岳まで岩礫の明るい尾根縦走路が続く。
途中、高山植物の女王・コマクサの群落が目を楽しませてくれる。
蓮華岳山頂。
縦走路は蓮華岳山頂で鋭く南に折れ、岩屑の急斜面を下る。この下降が「蓮華の大下り」と呼ばれている所だ。

この先七倉岳までアップダウンの激しい難路が待っている。白馬岳までの後立山連峰や槍・穂高連峰などの大パノラマを楽しみながら歩く。
山頂直下にもコマクサが多い。地面がピンクに染まっていました。
コマクサ。
風で揺れ動いていた白いコマクサ。
しばらく下ると、稜線上に険しい岩峰が現れる。

北葛乗越に下るまでのコース中、最大の悪路だ。岩屑の露岩帯は滑りやすいので慎重に下る。

やせた岩稜には長い木の梯子や鎖がある。梯子などが壊れている所もあり注意を払って通過。

悪路を下った小鞍部が北葛乗越。
北葛乗越へ下る所の全景です。
ここまで来ると、針ノ木峠に建つ針ノ木小屋の遠望が出来るようになります。
蓮華岳と北葛乗越を振り返った所です。
ようやく北葛岳の山頂に到着しました。
山ふたすじは笑顔です。
ひとすじです。
急坂を登り返し、ハイマツの尾根に出る。右後方には針ノ木岳から蓮華岳に連なる光景が眺められる。
北葛岳手前まではゆるい稜線歩きが続く。
北葛岳はハイマツに囲まれた小平坦地だ。
右足元には針ノ木峠から黒部湖に通じている針ノ木谷が俯瞰できます。

夏山シーズン中でも登山者の姿が見られず、山頂からの絶景をゆっくり楽しめる。
コースは北葛岳山頂から南西に向かう。
ハイマツ帯からダケカンバ帯に入り七倉乗越へと進む。
七倉乗越付近の七倉沢側は常時、激しく崩壊している様です。

乗越から鉄梯子を伝わって登り返す。

七倉岳は山頂を示す標識がなければ通過してしまうほど、目立たないピークです。

直射日光が強いので、そのまま船窪小屋へ向かいました。
山頂直下から右に分岐するコースは烏帽子岳方面の難路です。
この難路コースは、山ふたすじが2004年夏に歩いていて、二度と歩きたくないと何時も言っているところです。

七倉岳から稜線を10分ほど下れば船窪小屋に着く。
船窪小屋は、七倉尾根の好展望地に建つ小屋で、裏銀座コースの山々や槍ヶ岳の眺望に恵まれています。
 船窪小屋に着く少し前に、我々が近づくのが見えたのでしょう? 小屋の方から歓迎の鐘が聞こえてきました。着くと直ぐにお茶の接待を受けましたが・・・、ビール、ビールと叫んでしまいました。(^^♪
 昨日に比べて今日の行動時間は短く、昼前に着いてしまったので、ビールの消費量が増えました。(*^_^*)
 山ふたすじの話では、6年前はビールが冷えていなかったと言っていましたが、今年は雪が多かった性か、未だ雪渓の雪が残っており、冷えたビールが飲めました。(^^♪
22日の夕暮れです。
船窪小屋の中です。
ここで食事も食べます。船窪小屋は電気がなく、ランプの小屋です。

こじんまりとした小屋で、家族で運営されています。
食事も他の山小屋と違って家庭的で美味しい食事が頂けます。

22日の夕食のメニューは次の通りでした。
●ご飯・・・白馬の古代米を混ぜたもの。
●味噌汁・・・山菜入り。
●長芋とやさいのマソネ(酢の物)
●天ぷら(かぼちゃ、なす、ピーマン、あざみ、岳わらび、山にんじん)
●凍み大根をはじめとした煮物。(冬に仕込んだ大根)
●お母さんの創作春巻き(じゃがいもの中華風生春巻き使用)
その日に採れた山菜のピーナツ和え。(山にんじん)
冷奴、お母さん手製のふきみそのせ。

下山途中に出会った方も山には特に登らないが、船窪小屋が好きで登っていると言われていた方がいらっしゃいました。

大変お世話になりました。
第5日目 7月23日・金 (4.5q歩行3時間28分)
 船窪小屋(2450m)05:30 天狗の庭(2300m)06:07 休憩07:09/07:12→ 唐沢ノゾキ07:55
 七倉
山荘(1070m)08:58
2時頃までは満天の星空でしたが、明るくなって来ると少しガスが出てきました。
ご来光は期待外れで残念でした。
一瞬ブロッケン現象も発生しましたが撮影できませんでした。
お花畑の中を下山していると七倉湖が先ず見えてきました。
ついで、P湖が見えてきました。
ホシガラスです。デジカメのズームを一杯に上げて撮影しました。
天狗の庭を過ぎると傾斜が急になるので。樹林帯に入ったら足元に注意して下降に専念。

道はよく手入れがされているので下りやすい。しかし、うんざりするほど下ると唐沢ノゾキに着く。
昨日歩いた船窪乗越が見えていた。画面中央の窪んだ所です。
唐沢ノゾキ。
唐沢ノゾキからは、唐沢岳の全景は樹林に遮られて見えない。

尾根から離れて左の広葉樹林の山腹をジグザクに下る。
清流の背音が聞こえてくると七倉沢右岸に出る。
車道に出て橋を渡れば七倉山荘や七倉登山補導所が建つ七倉だ。

七倉山荘でお風呂に入り、汗を流した後、タクシーで信濃大町駅に出ました。
信濃大町駅
信濃大町10:5011:47松本11:52ワイドビューしなの10号→14:00名古屋14:15のぞみ35号→17:26小倉17:3617:52黒崎
予定より早く下山できたので、2時間程早く帰宅出来ました。
◎今回の山行を振り返って
 アルプス北部の梅雨明けは北陸地方や新潟県が明けなければだめです。長野県が梅雨明け宣言してもあまり関係ありません。
昨年は梅雨が明けないまま雨も覚悟で出かけました。そして八方尾根〜種池山荘迄は大した雨にも遭わず歩けましたが、種池山荘から先の針ノ木岳方面は雨で断念して下山しました。
 現役の時と異なり、一旦スケジュールを決めたら出発ということでなく、天気を見て出発出来るという特権を利用して、今年も梅雨が何時明けるか毎日天気予報と睨めっこして決行しました。
幸いにして今年の梅雨は、何時明けたかはっきりと判る天候で1度も雨具を着けることなく快適な山歩きが出来ました。

 年々体力の低下は避けることが出来ないものですが、今回はひとすじは6月15日にぎっくり腰を発症して、あまりトレーニングをすることも出来ず出かけましたが、きつかったものの何とか歩けました。
 山ふたすじが菜園で作るトマトを、牛乳の紙パックを利用して作成したケースに入れて持参しましたが、途中での休憩のときに食べて非常に美味かったです。

 今回宿泊した小屋は種池山荘、針ノ木小屋そして船窪小屋でしたが、何れも平日で利用者も多くなく、ゆっくりと宿泊できました。

今回の山行で見られた山野草です


ゴゼンタチバナ 

ツクバネソウ 

アカモノ 

ツマトリソウ 

ズタヤクシュ 

ミツバオウレン 

 オオヒョウタンボク

オオバキスミレ

モミジカラマツ 

 アカバナイチゴ

 ミヤマアカバナ

 コバイケイソウ

キヌガサソウ 

コイワカガミ 

 タケシマラン

ヒメイチゲ 

キヌガサソウ 

エンレイソウ 

クロトウヒレン 

ハクサンチドリ 

シナノキンバイ 

シラネアオイ 

サンカヨウ 

アオノツガザクラ

シナノキンバイ 

イワオウギ

 クルマユリ

ヤマハハコ

ハクサンシャクナゲ 

イワツメクサ

 ミヤマダイコンソウ

ハクサンフウロ

タカネバラ 
チシマギキョウ 

 イワツメクサ
シコタンソウ 

 ハクサンイチゲ

ミヤマオダマキ 

 ミヤマクワガタ

ヨツバシオガマ

 

ウサギギク

 イワベンケイ

ミヤマムラサキ

チョウジコメツツジ 

ママコナ

キスゲ 

アカモノ

ミネウスユキソウ, 

ムシトリスミレ 

 ミヤマハタザオ

アキノキリンソウ

 チングルマ

ミネズオウ

ギンリョウソウ

シラネアオイ